*進捗状況・不定期日誌*


contents: top(表).news(更新履歴). release(作品紹介). works(おしごと紹介). shop(販売). etc (よみもの等).

 days:Now/days:Old

2011/05/04

 そんだこんだで、いつまでもエア被災している場合でもございませんので、四月中は色々ずーっと作業をしておりましたですよ。
 していたのに、「コミティアまでには間に合うかなぁ」と漠然と思っていたのに、結果的にはご覧の通りにっちもさっちもでしたヨ! すみません。

 一体、何故これだけ遅れているのかの、言い訳と弁明を兼ねての予告をチラリとさせて頂きますとですね、ようは「一部シナリオの全面書き直し」に取りかかっちゃったんですよ、よしゃ良いのに! これはまあ、かねてから書いていた通り、「第十一話」&「第十二話」の連載時の出来が、ぶっちゃけ悪すぎるって点にありました。
 当初、リファインと加筆だけで、そこそこ読める内容にはなったと思っていましたが、まあ正月から患ったり色々伸び伸びになっている間に、「どうせ遅れてるなら、この際テッテ的に直したれ!」と思い立ちまして、まあ、ようはそこから例によって例の如く泥沼なんですね。アッハッハ!

 (後で読み返してみたら、ここめっちゃネタバレ書いてたので削除しました!)


2011/03/29

 久々の更新になります(すみません)。お元気でしょうか。私は一応元気です。いや正月からいきなり患ったり(結石とか)先日も節電風邪(とほほ)で寝込んだばかりなのですが。本来なら一月中に二巻を完成させるつもりが二月にずれ込み、ではどうせ伸びたならもっと徹底的に加筆や修正を、と弄り出したらサッパリ終わらなくなったり(笑)色々とありまして。

 その間にあった事といえば……言うまでもなく、先の震災でしょう。あれから半月以上は経過しましたが、思いの外作業が手につかないままでいますので、案外わたしのメンタリティは繊細なのかもしれませんね!
 いや、わりと日常は平気ですし、ふきんしんなジョークも息をするがの如く口にもしますしそれを人前で公言しないくらいの配慮もありますけども、こと「創作」に使う脳の部分には確実にダメージ来ますですよ。やる事も決まってて、あとは黙々と作業に没頭できる段階ならそこは乗り切れる所なんでしょうけども。いやぁ参った。

 以下は、多少「自分本位な」震災の所感です。(被害規模があまりに膨大で、わたしはわたしの身体感覚で理解できる所までしか述べられませんゆえ)

 創作に携わるという事、パブリッシュで代価を得る仕事というのは、リリース量の多寡やメディアの別に関わらず広域の人々に受け入れていただく事でもあります。文章、絵、音楽、工業製品、大抵はそうですし、とりわけ個のパーソナリティで評価をいただく仕事とは、まず「お客さんに作り手(作家名でも会社名でも)の事、もしくは作品名(製品名)を覚えていただいて、御贔屓にして貰うこと」があってこそ成り立つものです。
 わたしの場合は、基本ヘル専、尻ぬぐい専ライターですので、自分の作家名で行う仕事は殆どなく、主に原作物や他のライターさんのヘルプとして行う、いわゆるアラン・スミシー作品が殆どですけども、ほぼ唯一の例外がこの『聖学少女探偵舎』という作品でした。「作り手の一人として関わった作品」と「自分の個人作品」に、大きな隔たりを作るほど手を抜いた仕事はして来たつもりもありませんが、やはりこの差は心理的にも大きな物があります。
 この作品は、CAVEさんの知名度もあってか、万単位の読者の方がいました。万という単位は、単純に考えれば「日本人の一万人に一人」です。そして、現時点での震災被害者の皆さんの数を思えば、少なからず読者の方が含まれる事は、どれだけ貧困な想像力であろうとも理解の及ぶ話でもあります。
 作家、漫画家、ミュージシャン、雑誌やWeb媒体のライター、ゲーム制作者の方等々誰もそこは同じことで、だからこそ他人事ではない気持ちはある筈で、それでも直接の親族や友人知人、仕事仲間や関係者の被害があるならともかくそこまで「顔も名前も知らない自分のお客さんたちの心配」に拘っては前には進めませんので、どこかで目耳を塞ぎ気持ちを切り替えて行かねばなりません。
 ただ、因果な事にわたしは今回「同人」という道を選んだ事で、少なからず直接、どこそこの県のどういった人が買って下さったのかを、何割かの範囲まではわかってしまうわけで、少数ながらも被災地の読者の方が購入して下さった事も理解しています。何人かは、Twitter上で無事な事を確認できて安堵もしますし、視界の届かない所にいる方の安否まではわかりません。安易な励まし、労いの言葉を自己満足的に無責任にあげる事もできませんし、ただ1日も早く通常の日常へ戻られる事を願うくらいが関の山です。
 そう頻繁に絡んだ事もない(わたくし人見知りですので)某レイヤーさんのつぶやきで、甚く感じ入ったのが、震災後に通販申し込みのあった自分のコスROMを郵送しようとして宛先が被災地で届けられない、と郵便局に断られた事に泣いたという方がいて、これは同人で細かい売り方を自らしている人ならではの、かといって「うんうん、わかるわかる」なんて気安く言えっこない事で、何ともいえない気持ちにもなります。(当然、これはピコ手同人の感覚を特別視したくて言いたい話ではなく、わっさわさファンレターの届く作家さんやラジオDJ、実際に現地で声援や顔、握手で触れあったミュージシャンやタレントさんだって精神的に相当な物が来ているでしょう。そして当然、作家に限らず、対面の有無があろうとなかろうと「向こう側」に居る人が少しでも意識できる「物作り」をしている人なら全て、大なり小なり。そんな意味でもスピッツのマサムネさんを笑えはしません)
 実際のところ、本作『聖学少女探偵舎 巻の一』は、売り上げ枚数からすれば東北関東近郊で大きな被害に遭われた読者の方がいると考えるのもおこがましい少部数です。ですが、元々の読者の方の母体数を考えれば、続きを読む機会もなくお亡くなりになられた方が確実に幾人かいておかしくない数字で、その事を思うと、何とも遣り切れない思いもあります。
 そして、そこから先に紡ぐ言葉が、わたしには未だにみつからないのです。

 まあとりあえず、いつも通りの事をふつうにやる、そういった伊集院精神を倣って進ませて行くしかないので、もうしばらくのお時間を下さい。


2011/01/08

 二巻の作業の手を止めて(すみません)、一巻の修正パッチなどを作成しておりました。
 一部の環境で、雨エフェクト時にエラーが出るようですので(今のところ報告は一例だけですが)、ファイルの読み込み位置をずらして回避するなどの処理を加えました。また、そのついでに二巻で導入していた各種機能拡張を加えてちょっぴり便利にしたり、私の凡ミスによる誤脱字、記述ミス、勉強不足による間違い等々を、目に着いた所までぽちぽちと修正しました(こうやって後付けでどんどん直せるのがPCゲームの強みですね!)。

 なにぶん一人で作っていますと、どなたかから御指摘して頂かない限り、こういったミスは中々気づき難いんですよねー。いやぁ参った! 流石に「金田一耕助」を「金田一耕介」と書き間違ってた所なんかは看過できませんので(笑)ざっくり修正しました。

 また、それに伴って「サンプル版」をパッチ導入済みと同じ挙動をする物に新しく入れ替えました。ついでにこの際、3話までには必要ない無駄なファイルもざくざく削ったら、ファイルサイズ半分になりましたよ(笑)。びっくり。

 とまあ、そんだこんだで二巻は順調に遅れております。


2011/01/01

 という事で、新年あけましておめでとうございます。
 今年もよろしくおねがいします。


 ……って、えっらい間あいちゃいましたねー(笑)。
 ちょっいとばかし諸事情で、いらん事書かないよう更新停止してたんですけど、どうにもこりゃ、にっちもさっちもだなぁ(笑)。

 あと、基本的に一話完結形式の短編作品ですので、ストーリー紹介はネタバレになるかもなぁ、と思っていたのですが、まあ一応各話エピソードガイドなどを作ってみました。

 暫定版エピソードガイド(1〜2巻収録分)

 もう少し手を入れてからトップページにリンクしよっと。

 それと、二巻のサンプル版なども、コミケ79配布版から少々手直しして、サイトからDLできるようにしたいと思います。もうしばらくお待ち下さい。

 ともかく、はよ二巻完成させないとニャー。


2010/10/25

 風邪ゼンゼンなおりませんよ!

 あと、ここの文章ちょっと弄りました。笑


2010/10/22

 風邪なおりませんよ!
 ここ全然更新してませんでした! すみません。ぼんやりしてたらもう来週には冬コミ当落発表じゃないですか。落ちたらとりあえず二巻は先延ばしという事にしましょうか(笑)。

 それにしても、販促告知活動とか一切やっていなかったせいで売れ行きもピターっと止まりましたさ(アッハッハ!)。まあ、こればっかりはどうしようもありませんよね。
 ちょっとイヤラシイ話になりますけど、携帯での読者数は結構な数がいたんですよね、これ。確か、連載開始時で課金会員が15000人くらいでしたっけ。終盤ではもっと増えていたと思います。(というか『探偵プレイ』自体がdocomoのノベルゲームで常に5位以内にランクインしてたそうです。今知った、すげえ!)で、まあ一応、人気は一番か二番かわかりませんがそれくらいはあったと聞いております。
 ちなみに連載開始時の読者さんの評価はこういった感じ。

・ホワイダニット
■11月10日公開の話はストーリがだらだらと続いて見てる間何回もやめようと思った いつもの話の方が何を伝えたいのか分かりやすく目的がはっきりしている
■ジュニアミステリー風ですね! 結構こういうのも好きです
■今回の話は雰囲気が違っていて次回が楽しみです。ただ、勉強不足で読めない漢字が多いので後ろにカッコ書きでフリガナをお願いできませんか…?
■少し長いと思いました。ちょっと疲れてしまいます。
・不完全密室
■何だか読んでいてわくわくします。後半も楽しみにしています。
■こちらの方が面白いです!
■このシリーズ待ってました〓チキンサンドおいしそうです〓チキンは照り焼き?フライドチキン?それとも?自分でも作ってみたいです。ジャムパンもおいしそ〜〓
■いつも楽しく利用させて頂いてます。『新探偵ファイル・黒』についての意見なのですが、シナリオを開く前に出演者・作家が分かるようにはしてもらえないでしょうか?私は“聖学少女探偵舎”が好きで、出来ればこのシリーズを続けて読みたいし、また、読みたくない作家もいます。しかし、出演が誰か、作家は誰かはシナリオを開かなければ分からない上、一度シナリオを開いてしまえば、ストーリーを読まなくとも〓は減ってしまいます。改善をお願い致します。
■今までの探偵ファイルを楽しんできて思うのは、この学校シリーズはつまらない。中高生位をターゲットなのか?何かの繋ぎなのか?読み応えもなければスリルもない。もしシリーズ化するなら、今後に期待したい。

 (ゲタはたぶん絵文字)いや〜賛否キッパリわかれてて、実に気持ち良いですね!(笑) まあ元がハードボイルドっぽい雰囲気(だよね?)なコンテンツの所にいきなりこんなの出てきたらそりゃ拒絶もありますわ! とはいえ、この「異質」な作品が何だかんだで人気上位としてずーっと続く事になったわけで、まさにこれは読者の皆さんのお陰ですから。まあこの一番最初以降、読者の方の声っていっさい届けられてないんですけどネ!

 まあ、賛否はあれどそれだけ読者の方がいて、なのに、何故ここまで知られていないかっていうと、ようはPC層とケータイ層には、明確な断絶があるからなんですよ。
 そして、この話の「続き」を待ち望んでいる人も少なからず携帯での課金読者の方にはいらっしゃると思うのですが、そこからPCの方にアンテナを伸ばす人が殆どいない(笑)。一番てっとり早いのはケイブさんに何か一言告知でもして貰う事なんでしょうけど、これに関してはまったく楽観視しようがない状態ですからねー。
 さて、どないすっぺ。
 ある程度人目につくサイトで肯否、善し悪し取り混ぜて、きっちりレビューでもして頂くくらいしか無いのだろうけど、今やネットで「誰もが目にする媒体」って、ないですからね。大抵は「2chのまとめサイト」ばっかりが主軸で、あとは商品宣伝が殆どの画像系ニュースサイトといった所で。ああ、私も以前はそれなりに大手と呼ばれる個人サイトをやっていた事はありますが(苦笑)、事実上引退してサイトは更新停止してますので。そこを再開させて宣伝っていうのは幾ら何でも趣旨が違いすぎますし、じぶん的にアウトなのでやりませんけども。

 さておいて、ひとまず二巻のリファイン作業にはボチボチ着手しています。
 以前一度、連載中断となった際に、紙媒体で出せない物かと奔走していた頃に、ある程度のリファイン作業は行っていたので、既にテキスト部分は完成稿レベルにはまとまっているのですが、全体的に一話につき40KBほどのファイル量で、まあ短くササっと読めるという点ではこれくらいがベストとは思うのですが、昨今では「もうちょっと読み応えが欲しい」向きが多いと思いますし、まあ実際40×9では360KBですから、ちょっと薄い。
 無駄に増量というのも趣味じゃないものの、描写の厚みを増やして、かつ平易化して、せめて50kb前後にはすべきかなぁ、とか。
 あ、あと第11話と第12話は思いっきり書き直さなきゃいけません。
 これは第一期12話中、一番自分でも「わっちゃ〜」と思っていた部分で、当初の目論見では「そろそろキャラも揃ってきたし、ここはひとつ、横溝リスペクトで長編にでもトライすっぺ。前編中編後編の三部作にしよう」と考えていたのですが、やっぱりこの「聖探(新略語!)」の肝は何かというと「一話完結のミステリー」ではないか、と思い直し、さんざん自問自答の挙げ句に急遽、一話新たにでっちあげたのが第10話『閻獄峡ノ序・白蝋地獄』なのです。――ちなみに、急遽でっちあげた割にはこのエピソード、一期12話中でも個人的には1、2を争うほど良く出来たエピソードだと思っているのですが(何たって「名探偵」が「猟奇怪事件」を解決する昭和29年の番外編的なお話ですので)、しかし番外編がいきなり冒頭に来ちゃうってのも、どうしたものかしらとここでもまた構成に悩んでいる所ですが。
 そして、3話の予定で組んだプロットを無理くり二話に圧縮した挙げ句に、過去事件の解決を前編で収め、現代の事件を発生から顛末まで後編で収めたため、めっちゃあらすじ状態!という出来で(苦笑)、まあ予め考えていた巴さんの探偵としてのヒロイックな展開、名探偵が「さて」と犯行暴きを行うシチュエーションのお膳立てだけは非常に「絵になるシーン」を考えていて、そこに当てはめたために、ノリだけで読者の皆さんからは何となく見過ごされていたような点もあるかもしれませんが、作者としては何ともこう、「あ〜! ここは書き直したい!」という、忸怩たる思いが非常に強いのです。
 という事で、この11、12話だけでも思いっきり書き直せばそれだけでちょっとした長編になりそうなので、他のエピソードを無理に増量させなくても良いかなぁとか考えたり考えてなかったりらじばんだり(おい古いよ!)、3の倍数だけアホになったり(もうTVで滅多に見ねぇよ!)、そんな事を思いながら病床に寝転がってキーボードを叩いております。

 おまけ。
 ちょっと古い資料を引っ張り出してたら、個人的にネタ出しようの鍵つき絵板のURLが出てきましたので久々に眺めていましたけども、え〜と、これは何かというと、わたしはヘタの横好き程度にラクガキをしながらキャラを固めて、そこから執筆に入りますのよ。漫画で育った世代ですから、先ずは絵なんですね。
    初期設定画2004_02_18
 これは初期設定での香織さんたち高二トリオのらくがき。投稿日見ると2004年2月18日だって! 当初は香織さん、もじゃもじゃ頭だったのが、後にケイブさんの挿絵(これがかなり良い感じでしたので、未読の人は一度見てみる事をオススメします)を見ると祥子様ふう七三ストレートロングだったので「あ、やっぱお嬢様だしそっちのが良いや!」とじぶん内でもストレートロングへと変更しました。知弥子さんが当初からまったくゆるぎが無い点と、うしろのデカ子がよもやこの後2年近く出番が無いとは思いもよりませんでした(笑)。


2010/10/13

 風邪でだるかったり思考がまとまらなかったりで、まあtwitterで適当につぶやいた物をkanbu_kinbuさんまとめのtogetterを貼る事でお茶を濁すとして。
  http://togetter.com/li/58768
 ていうか、酷いですね、このまとめ。笑
 前提説明が無いから非常にわかり辛い所多すぎる。
 これはまあ、なんか無駄に苦労したので、吐き出しというか、後続の人に「こんなヘマはすんなよ!」というアレのつもりで書き記した物ですけども、まあ2、30人くらいは見る人もいるかもなぁ、程度に思っていたら予想の100倍は閲覧者いて吹きましたけど、でも、だからといってそれはあくまで「アマゾンに同人商品を卸す」というトピックに興味ある人がそれだけ居たというだけの話であって、わたしの作品の宣伝には一切なりませんわナ! そりゃそーだ。
 ちなみにAmazonでは一日一本のペースで売れてますね、今のところ(笑)。
 あ、このトゥギャまとめが出て以降は「0本」です(笑)。

 さて、風邪療養のためもうちょっとおとなしくしています。


2010/10/08
 ちょっとこちら放置していましたすみません><

 というのも、まあアマゾンさんとのトラブルが色々色々それはもう色々、難儀いたしましてですねぇ。まあ、それらの一端は(一端なんですよ!)これ迄の日誌に述べましたけども。何にせよ、米国流のやり方を直訳で何もかも杓子定規に本邦に持ち込もうって時点で、色々齟齬や障害が出て来るのだとは思います。

 さて、ついでなので、どうせだからここ迄に至る阿呆な苦労や、私自ら招いた間抜けな凡ミス等も列記して、題して『ほとんど同人しろうとの一介のピコ手がアマゾン流通に乗せるまでの過程』を、備忘録というか不幸自慢というか、後に続く人に少しでもお役に立つかも知れませんので、具体的にメモってみたいと思います。

 いや、「同人しろうと」って語も変ですね(笑)。そもそも「同人」が基本、アマチュアリズムの物なんですけど、プロの人が商業でできない事を発表する媒体でもあったり、またある時期からは薄給の漫画家さんたちが版権キャラのエロまんがを描く事で口に糊する重要な手段になっていたり、そして世の中には「プロ同人」って人や「同人の達人」って人もふつうに大勢いますから、まあおかしな言葉でもないのでしょうけど。
 例えば何が商業で何が同人かの線引きにしたって、今となっては単なる惹句だけの事では?と、思うような大手もいます。ぶっちゃけ家族ぐるみで会社化してリリースし、コンシューマや出版やTVアニメ化まで契約して作ってる竜ちゃんとか、あれ「同人」って言うのは疑問ですよね(笑)。
 そして、同人なのにAmazonという「商業流通」に乗せた今回の私の作品が、はたしてそれを同人と言って良いものか? の点で、疑問に持つ人もいるかもしれません。
 私から言わせて貰えば、「じゃあ大手チェーン店のインディーズコーナーに置いてるCDはどうなんですか?」としか言いようがありません。同人音楽ではそれこそJANコード取るのはわりと当たり前になっていますしね。
 そして、ン千冊、下手すりゃン万冊もの本と、イベントと同時に(場合によっちゃイベント前にフライングで)全国チェーンの同人ショップに卸してる大手サークルは、それを「同人であって商業流通じゃない」と言い張れるのか? とか。
 いや、べつにそういったサークルさんにいちゃもんをつける気もありません。売れるという事は、それだけ「読みたい」人がいるという事なのだから、売り方に非難なんてそれこそナンセンスなのです(こういった話で否定的な発言が出るのは、「売れてる奴、金儲けてる奴はとにかく憎い」というアレが大半でしょうね)。ただこの辺り、正直線引きに関してやいのかいの考えたって何も始まらないし、何の結論も出る話ではないと思うので、私は私の思う通り、「この作品を少しでも『読みたい』と思っている人の手に、ちゃんと届く」事、それだけを考えてアマゾン販売を考えました。

 18ロケットアイスクリームさんのAmazon卸しエントリの反応の一つに、「イベントで直接お客さんに売るのが楽しいから同人をやっている。通販には興味ない」って人も居ましたし、その考え方もわからなくもありませんが、私はべつに「イベント」が好きなわけでもなし、客商売ごっこをしたいわけでもありません。何より、この作品はまず、全国区に読者が「いた」物なので、それら読者の方々の目耳に触れる機会を得やすく、どこに住む人であろうとちゃんと手にできるような形にならなければ意味がないのです。
 それと、イベント偏重の考え方にあまり賛同できないのは、私がそもそも地方出身で、長い間地方在住だった事もあるのでしょう。誰もがコミケに行けるわけでもないし、どこにでもとらのあなの店舗があるわけでもないのです。

 ……とはいったものの、携帯での読者の方に、ちゃんとこれが届くかどうかって点では、今でも正直、何をどうして良いのかわからない状態なのもあります。ケイブさんからは相変わらず一切返事こねーし(わらい)。PC層とケータイ層では確実に断絶がありますからね。
 ああ、やっぱりすごく脱線した(笑)。前置きが長くなりすぎたので具体的な話は後日回しにして。
 我ながら計画性が一切ありませんね!(続く)


2010/10/05
 やっとアマゾンで販売できるようになりました><

 とはいえ、せっかく送料無料でATM、コンビニにも対応でアマゾンから発送なのに、「出品者からお求めいただけます」と次ページに移動して購入というマケプレ扱いになってて、右上のカートから直接購入できないのね。
 こんなもん私しか売ってる人いないんだから(笑)ショッピングカートボックス扱いになりませんかね、とメールをしたら「そういった要望には一切お応えできません!(キリッ)登録後の評価で30日〜90日お時間を頂きます」て(笑)。
 なんとも杓子定規な事ですのねえ。
 そのわりには定価のン十倍でマケプレ出品してるキチガイ転売ヤーのカートボックス詐欺が野放しなのが本当に納得いかないけど(笑)。
 まあ、ここはしょうがないからもうちょっと様子を見ましょうか。


2010/09/30
 丸五日放置されてたアマゾンさんからお返事が来たヨ!
「Amazon.co.jpにお問い合わせいただき、ありがとうございます。このたびは、出品者様に対するアカウント閉鎖手続きのご案内にお時間がかかり、ご迷惑をおかけしておりますことをお詫び申し上げます。(中略)手続きが完了しだい、あらためてご連絡いたしますので、恐れ入りますが今しばらくお待ちいただきますようお願い申し上げます」

 (^q^)

 まあ、四の五の言っててもしょうがないので作業でも続けますか。


2010/09/27
 さてアマゾンさんからは「アカウント解約の手続きが完了しましたら、改めてご連絡いたします。何卒よろしくお願い申し上げます」というメールが来たっきりで丸2日放置だわよ(わらい)。
 そんなだったら新規に別にアカ作った方が早いがな! 規約上じゃ複アカはダメって書いてるからそうもいかないんだろうけど。あ〜。
 わたくし基本的にどうやらシングルタスクな人間らしく、目前の懸案が片付かない事には次の作業に移れないっぽくて困っただわよ。

 ついでだからちょっと気になる話題メモ。
 『ホームセンターてんこ 増刷への道』
 わたし自身の境遇も含め、ひじょうに身につまされる話ではあるけど、とだ勝之さんっていったら80年代のオタクなら知らない人はいない『惑星ラスク』の「戸田」さんじゃないですか(笑)。
 アマゾン関係の調べ物をしていた時に、ちょうど密林社さんととださんのやりとりが目に入って、商業連載から同人自費出版に至る経緯にちょっと興味もっていたんですけども。まあでも、月マガ作家って点で既に十分メジャーですからねえ。そこにラジオの力、と。なるほど。
 色々と感心できたり、ちょっとしたトリビア(話の種)にはなれても、参考にもマネもできない話だニャー。


2010/09/25
 とか何とか言ってるうちに、やっぱりムズムズとこう、発作的にamazonに卸してみたくなりましたので、やはりその方向でやってみようと思い立ちました。
 まあ、せっかくJANコードを取っちゃったんですから、やらなきゃウソですよね。
 というか、バーコードわざわざ印刷しておいたのに、アマゾンのフルフィルメントで出庫するには「上からバーコードを印刷したシールを貼りなされ」とか書いてありましたのでちょう二度手間ですよ!(いやちゃんと調べてなかったわたしが悪いんだけど)
 さて、困ったなぁ。

 確かにアマゾンは便利ですけど、「現物の商品を手に取って、買うか買わないか決められる」という点でも、店舗売りには一長がありますので、ご近所にとらのあなさん等の同人ショップがある方は、一度店舗の方で見てやって下さいな。

 さて、発売したはしたものの、売れてるのか売れてないのかサッパリわからないっていうか、まあ売れちゃいないでしょうけど(笑)、確認手段が一切ないのも困りものですね(そんな点でも注文数が逐一わかるアマゾンには興味あったのですが)。
 どうもその、「良いモノを作っていれば、そのうち口コミでじわじわ売れて行くかもしれない」といった、言ってみりゃイヤラシイ考え方がわたしの中に少なからず居座っておりましたので、そういう思い上がった屁のような理想論はやっぱり捨てなきゃいけません。あまり宣伝!宣伝!みたいなガツガツした事はやりたくはないのですが、どこかでちょっと告知して貰わないとなぁ、と思えてきましたので(とりわけ、アマゾンに卸すなら尚更ねぇ。単にアマゾンに出せばそれだけで即売れるってものでもなし)、少し色々考えましょうか。

 ……とまあ、そんな事を思いながら、以前いらない積み玩具を処分した時に作っておいたマーケットプレイス用アカウントから、大口出品へ変更をポチってみましたのよ。「出品用アカウントはお一人様一つ」と書かれていたし、銀行口座やカードの設定も生きているなら新規にアカウントを登録して電話を待ってPINコードを入力して反映を2週間待つ必要もないだろうし、昔作って放置してたアカウントだから住所氏名をインターネットに大公開羞恥プレイをしないでも済むし(笑)、そもそも出店やフルフィルメントをポチろうにも、アマゾンで平素利用しているアカウントからでは強制的に「マケプレ出品アカウントのメニューから大口出品クリックしてちょー」と表示されてそこのリンクに飛ばされるわけですから、それ以外の手段がないわけです。
 ではポチっと……あらら……?
 ちょっとわかり辛い点や、アマゾン側のトラブルで出庫できるのかできないのかわからない状態になっていたので、メールフォームから問い合わせてみること、数時間。
「お客様のアカウントでは、出店じゃなく大口出品になっていますので新規アイテムを登録できませーん。わかりにくい説明ですみません。という事で、今回は大口出品代金は返金しますので、アカウント消してやり直してちょー(そしてこの後もっとわかり難い説明が長々続く)」という(趣意)返答が。
 いやあの。
 確かに大口出品と出店って何がどう違うのか説明すごくわかり難かったけど、こちらが間違えてポチったのならともかく、最初っからそれしか選べない状態だったじゃないの(笑)。だったら「小口マケプレのアカウントをお持ちのお客様はアカウントを削除して再登録して下さい」って書くのが普通じゃないのよさ、ちょっとォ! 出店やFBA登録のページの「すでにアカウントをお持ちのお客様はこちらをクリック」って全然意味ないじゃないの(笑)。
 という事で、幸い古いアカウントなので(あ、もしかしてそれが原因……?)出品物もペイメント残金も無かったので、メールの指示通りアカ削除作り直しの登録反映待ちーので、まー、諸々当分先ですかねぇ。

 そして勿論Vol.02の作業は1ミリも進んでいませんよ!


2010/09/20
 とりあえず作業状況の報告とか、そんな感じのアレコレを、今回から不定期にですが、何かここに書き記す事にします。
 今のところ第二巻に関しては、現時点ではいっさい、何も手をつけておりません。
 いやまぁ、まずは一巻をどうにかしなきゃいけませんからねぇ。

 とらのあなさん、メロンブックスさん、コミックZINさんでの委託が今日付けで始まりました。皆様、一つよろしくお願いします。
 あと、なるべく面倒なので自力で通販はしたくないんですけどねー(昔、数百部とはいえ個人で同人誌と同人CDの通販をやって、なんとも大変な目に遭った事がありまして……)。とはいえ手元にでかいダンボールがごろごろあると、うぅむ。
 ていうか「アマゾンに卸す」のって、ちょっと興味あるんですよね。採算度外視になろうが、ネタとしていっぺんやってみたい気持ちもないでもないというか。ただ月額4900円+倉庫代で一立方m7900円(……って事は、実際にはそんなにはかからない筈)は躊躇しますねー。計算すると、出荷手数料を引いてコンスタントに月5枚づつ売れたら、アマゾン代だけならプラマイゼロなんですけどね、これそんなに売れるわけないから(笑)。

 まあ正直、売れる売れないよりも(そりゃ、売れては欲しいけど)、主目的は「ちゃんと完結させたい」って点に、あるのです。
 ただ、当然、物語というものは、まず読者のかたが居なければ、読んでいただかなければ、なにも始まりません。誰も読まない、誰の目にも触れないモノは、いつまで経ってもじぶんの脳内で「最高傑作」であり続けます。そこでただ満足していられるのならそれでも構わないけど、モノカキというのは、自分とは感覚も境遇も経験も違う「不特定多数の誰か」に、その創作物を「面白い」と思っていただかなければなりません。
 当然のように、誰にだって、わたしにだって、「好き/嫌い」はあります。
 世間で大評判なのに、まるで心に響かない作品もあれば、誰からも見向きもされないのに、とても大好きな作品もあります。世間で大人気、わたしも大好き、って作品も当然ありますし、本当にドマイナーで本当につまらない作品だって、掃いて捨てるほどあります。何かを好む、好まないの差は、質的な出来不出来以上に(いや、それも重要ですけど)、読み手個人にとっての「心の鍵穴にどれだけ合うか?」が重要です。
 当然、末席とはいえプロとして原稿料を戴いているモノカキの矜持として、小手先の作文技術的には十分に気を遣ったつもりもありますが、「文章としてまっとうな物=面白い」とは限りませんからね。こればっかりは、書き手の思惑だけではどうにもできない所だし、皆さんの心のどこかにハマってくれる事をただ願うのみです。そして、そのためには、ある程度多くの方の「目に触れる機会」を作らなければ、やはりお話にならないのです。

 わたし自身、わりとマイナーな物、世間であまり受け入れられていない作品への偏愛がかなりあり、ではわたしと同じように偏向した、ニッチ向けの、特殊性癖の人だけを相手にしたコアな作品を作って、「わかってる人だけ楽しんで下さい」って方向性でやれば良いのか? となると、そこもちょっと話が違います。当然、「同人」という媒体はまさにソレ向けのものでもありますから否定もしませんけども。

 では、わたしは万人向けのものが書きたいのか? マイナー路線が良いのか? という点もまた、逡巡するまでもなくナンセンスです。わたしはわたし自身が「面白い」と思った物しか書く事はできません。それがどの方面に受け入れられるかは、結果論でしか語れないのです。

 一つの指針として、携帯コンテンツという形でこの作品は、比較的多くの方の目に触れ、課金継続という目に見える形で、それなりに多くの方から受け入れていただけました。多少は「やさしめな物にしよう」「平易でわかりやすくしよう」という計算もありましたし、対象年齢を若年層と定めて、あまり難しい方向にいかないようにしようという思惑で書いてもいましたが、実際には、他のヘルプで舞い込んだ「頭の痛くなるような仕事」の息抜き的に、「やりたい事をやりたいように自由に書ける仕事」という位置で、かなり好き放題やってしまった事も事実です。悪ノリし過ぎた点、反省すべき点も多くありましたが、好き放題に書いた物が結果として受け入れていただけた事は、かなり安堵できました。
 そんな点からも、この『聖学少女探偵舎』という作品は、自分にとってかけがいのない物でもあり、連載の中断は無念でもありました。

 今回、ある意味クライアントから「ノー」を突きつけられた作品を、未練がましく自力で再リリースするのも、そこら辺りで諦めきれない部分が大きいからです。また、少なからず、中断を残念に思っていただいている読者のかたがいる事をネット上で見知りする事で、これはやらねばならぬなぁ、という思いも強まっていました。や、使命感という程のものでもないのですが、こればっかりは途中下車するわけにもいきませんからね。

 わたしがモノカキをやっているのは、自分自身がこれまでの人生に、先達から感じた多くの感動とか関心とか、面白さ、奇妙さ、それらを「読む」事で得られる快楽を、自分も作り手側で供給したい、という単純な思いからです。精神性の点でライダーごっこでジャングルジムから飛び降りて骨折するガキと同じようなアレですけども(笑)、漫画家であれゲームデザイナーであれミュージシャンであれ映像の制作者であれ、創作の担い手は皆、そこは同じだと思います。
 願わくば、この作品があなたの心に響きますように。


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